ワトソン車掌とオーリー運転手? 高い技術でつくられる無人ロボットバス

ワトソン車掌とオーリー運転手? 高い技術でつくられる無人ロボットバス

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高級とされる自動車メーカーのサービスの中に、ボタンひとつで専用オペレーターにつながり、近くの美味しい店や必要な施設を調べてくれたり、レストランやホテルでは予約まで代行してくれるという、至れり尽くせりのサービスがあります。これだけでも充分、現代のIT技術の高さに驚かされますが、今、世界にはもっとすごいITを搭載した車があるんです。

それが、アメリカ・ワシントンDCの公道で運行を開始した、人工知能搭載の自動運転EVバス「Olli(オーリー)」です。
オーリーは12人乗りの小型電気自動車バス。30個以上のセンサーで周囲の状況をスキャンしながら走ります。車体は
3Dプリンターで作られていて、わずか10時間という短時間での製造を目標に量産予定とのこと。そんなに簡単に車が造
られる時代…本当に驚きです∑(゚ェ゚)

さらに驚くのが、搭載されているIBMの人工知能Watson(ワトソン)の優秀さ。ワトソンは、乗客と自然な会話でコミュニケーションをとることができ、移動中、乗客を楽しませてくれます。
ワトソンが乗客から行き先を聞き、そこへ向かうようにオーリーに指示したり、目的地までの間、乗客からの運転の仕組みなどの質問に「自然な会話」で答えてくれるそう。
さらにはバスガイドの役目も兼務しており、お勧めの観光スポットや、周辺の公園、レストラン情報なども教えてくれるそうです。

そんなワトソンにオーリーも負けず劣らず、センサーで取得したデータから学習をして運転技術を高めていく機能が備わっているとのこと。さしずめ、ワトソンが車掌で、オーリーが運転手といった役割分担ですね。

オーリーが商業運行を開始した場合は、スマートフォンの専用アプリで呼び出せるようになる予定。用途としては、運転席がない広々とした空間を活かし、走るカフェ、走るジム、走る会議室なんかも検討されているそうです。忙しい現代人の新たなスペース・時間活用に一役買いそうな予感です。

自動運転技術が、世界のみならず日本でも高まっていくのは実感していましたが、技術に加え、乗客を楽しませてくれるエンターテイメント性までプラスされているのには本当に驚きです。IT技術やロボット技術でつくられる便利な暮らしには、楽しさや温かみなどの心に響く要素も、これからどんどん加わっていくのかもしれません。