今やほとんどの車に標準装備されているエアバッグ。 運転席や助手席はもちろん、後部座席や側面など様々な場所へ搭載されたり、ニー(膝)エアバッグやシートベルトが膨らむタイプなど、その形状もたくさんの工夫で開発され続けています。 私たちの安全なドライブには欠かせない必需品ですよね。
その、車内の安全を守るためのエアバッグは、今、車外の安全をも守る装備として開発が進んでいるそうです。
車体のフロントグリルとワイパーの下の部分に取り付けられるエアバッグは、衝撃を感じて膨らむと、フロントグリルとワイパー部をすっぽり覆う仕組みとなっており、自動車の前方と衝突した歩行者(自転車運転者)や、衝突したはずみでバンパーに乗り上げた際の衝撃を吸収します。
エアバッグを効果的に機能させるため、前を歩いている「人間」を察知するためのシステムも開発されており、歩行者や自転車が一定範囲内に入ってくると、システムが警告モードとなり、接触を感じた瞬間にエアバッグが作動するよう準備がされるのです。 また、自動車の前方だけでなく、電柱や壁などの側面衝突に備えた車外エアバッグも開発中とのこと。
さらにエアバッグの進化は止まりません。
2013年には、ボルボ「V40」が、世界初の試みとして、ボンネットとフロントガラスの間の車外エアバッグを搭載しました。 また、国内でも、スバル車の主力車である「インプレッサ」が2016年秋に全面改良となり、国内初の車外エアバッグを採用することが決定しています。
自動運転ブレーキシステム「アイサイト」とともに、車外エアバッグの装着を他車種へも展開していくそうです。
ちなみに以前は別メーカーでも、車体が柔らかいシリコンでできた自動車も一部で開発されていたとのこと。 車内の運転手や乗員だけでなく、車外の歩行者も保護していこうという発想は昔からあったんですね。
注目が集まる自動運転車の導入は交通事故の減少につながることが予測されますが、まだまだ実用化と普及は数年先のこと。 それまでの間、エアバッグなどの部品性能の向上で、車内外ともに安全性が高いクルマが開発されていくのだと思います。
クルマの進化に負けずに、私たちも運転マナーを向上させ、安全運転を心掛けていきたいですね
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