クルマの緊急時、こんなときどうする?

クルマの緊急時、こんなときどうする?

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昨今、クルマに関する事件、事故が、日々ニュースで流れています。
車は、私たちのごく身近にあるもの。遠い世界の出来事ではなく、自分にも起こる可能性があるものとして、日頃から心構えをしておくことが大事なのではと考えます。今回は、「こんなときどうする?」をテーマに、一部の緊急時の対処法を考えてみたいと思います。

例えば水害。自動車ロードサービスのJAFによると、夜間に見通しの悪い
防波堤から海に転落したり、池や川へ落ちてしまう事故は、毎年数十件起こっているそうです。また、大雨の日の高架下などのくぼ地では、急激に水かさが増して、車が水没するまで数分とも言われます。

水がドア半分の高さまで来ると、ドアを開くには通常の5倍の力が必要になるそうです。ドアが開かないときは窓から脱出、と覚えておきましょう。電気系統がショートしてパワーウインドウが動かなくなることも想定し、「緊急脱出用ハンマー」を車内に備えておくことをお勧めします。ハンマーにはカッターがついていることも多く、自分でシートベルトが外せない同乗者のベルトを切るのにも利用できます。
車のガラスは特殊で、その中でもフロントガラスは特別頑丈です。サイドや後ろのガラスを割りましょう。割れたガラスの破片は粒状で、人を傷つけにくい仕様にもなっています。

運転手が急に運転困難になったとき、助手席の方には何ができるでしょう。一概には言えませんが、まずはハンドルを確保して進路安定させる、そしてギアをロー(L)に入れて減速、ハザードランプで周囲に危険を知らせ、ある程度速度が落ちたらサイドブレーキを引いて停車させる、というのが、広く知られている対処法のようです。
アクセルが踏まれたままの状態だと、ギアをニュートラル(N)やパーキング(P)に入れても減速されない、という実験結果もあるそうです。また、高速のままサイドブレーキを引くとスピンを起こすこともあります。ギアをロー(L)に入れる方法、サイドブレーキの位置は、車に乗ったら確認をしておきたいポイントと言えるでしょう。

また、自分にとっての事故ではなくとも、通りすがりのタクシーやバスがこんな動きをしていたら、SOSのサインです。タクシーの場合、屋根上にある、通常は会社名が書かれた行灯(あんどん)が赤く点滅しているとSOSサイン。
これは業界共通で、ほかに、「支払」や「乗車」といった電光掲示に「SOS」または「助けて」と表示されることも。
バスの場合は、車体後部に青く点滅するサインがあればSOS。これもバス会社共通です。そのほかにも行先表示器や乗降中ランプに「緊急事態発生」や「通報してください」と表示が出る車種もあります。
これらを見かけたときは、すぐに通報しましょう。タクシーやバス会社の名前、車の色、進行方向、できればナンバーなどがわかると車両を特定しやすいそうです。
重要なのは、「こんなときはこうしよう」とう心構えと、一連の動きをイメージしておくことです。車は常に「(大丈夫・自分には起こらない)だろう」ではなく、「(危険・もしかしたらある)かもしれない」と考えたいですね。